印刷のRIP処理について|データが印刷物になるまで:RIP処理と色の仕組み

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こんにちは、IJ課の畑中です。
 
今回は印刷の解決についての話ですが、ついでに関連して少し印刷データのRIP処理について書いてみようと思います。

パスデータとラスターデータの違い

イラストレーターで描くパス(線)は、拡大しても解像度の概念が変わらないベクターデータです。対して、写真などの画像は、ラスターデータと言い、ピクセルという四角い点の集合体でできています。このため、画像を拡大するとピクセルも一緒に拡大され、粗くなります。

印刷を可能にする「RIP処理」とは

ダン吉が何かを考えている

これらのデータは、印刷機のソフトウェアでRIP処理(ラスター・イメージ・プロセッサ)されて初めて印刷できるデータになります。RIP処理とは、簡単に言うと、ベクターデータやラスターデータを、印刷可能な正しいラスターデータに置き換える処理のことです。

ここで興味深いのは、印刷における濃淡の表現方法です。インクの量を一時的に調整しているのではなく、濃度100%の丸点(ドット、網点)の大きさを変えることで、色の濃淡を作り出しています。

印刷の品質を守る網点の角度と線数

印刷は基本的にCMYKの4色で表現しますが、各色のドット(網点)には重ね合わせたときに問題が起きないよう、それぞれ異なる角度が設定されています。

  • ブラック(K):45°

  • マゼンタ(M):75°

  • シアン(C):15°

  • イエロー(Y):0°または90°

全ての色を同じ角度で印刷するとドットが重なり合い、「モアレ」と呼ばれる波状の干渉模様が発生してしまいます。この角度の調整や、網点の細かさを示す線数(175線、300線など)によって、ミクロの世界で複雑な処理が行われ、肉眼では写真のように見える美しい印刷物が出来上がるのです。

モアレ

網点のセットは拡大してみると万華鏡のようでとても不思議な気がします。

こんなものがあって見ると写真のように見えたりするのです。ミクロの世界って不思議で面白いですね。

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