印刷における「ブロッキング」のお話

 こんにちは!豊栄産業SP事業部の小林です。
 本号は印刷における「ブロッキング」についてご紹介致します。

ブロッキングって?

 そもそもブロッキングが何なのかについて知らない方も多いと思います。
印刷加工におけるブロッキングという言葉。何が連想されるでしょうか?
言葉の意味合いからしてブロックする、何かからガードする・されると連想しますかね?

印刷におけるブロッキングとは、印刷の際に印刷した紙同士が互いにくっついてしまったり、インキ等がくっついて反対面に転写されてしまう現象を指します。紙がくっついたまま次の加工へ進行すると、くっついた紙がはがれると同時に印刷した紙が破れる不具合が生じてしまいます・・・。
つまり非常にやっかいな事象なのです!

なぜ起こるのか?

 原因としては印刷に転写した紙表面のインクが、乾燥段階で粘り気を帯び糊のようになるからです。

1つはインクの乾きが不十分な為。乾きが不十分な状態で次の加工を施すと、加工したときに生じる高温によってインクが柔らかくなり、糊のような性質を持ってしまうのです。
よく見られるケースとしてインクの使用量が多くなる箇所(人物の頭やベタ塗りされた部分)に多く
発生する傾向があります。特に4色で掛け合わせている場合はインキの盛り量が多くなり、注意が必要です。印刷をかける機械特性にも左右されますが掛け合わせパーセンテージが合計280~350あたりが目安とされます。

もう1つは、使用する用紙の素材の違いによるものです。
平滑性が高い紙・・・つまり紙面がツルツルしたものは、インクがなかなか紙に定着せずインクの軟化が起こりやすいとされます。チラシやポスター等でよく使用されるコート紙、写真週刊誌などで使われるグラビア用紙なんかが代表的ですね!

対策

とにかく時間をとって乾燥させる。これにつきます!そのほかには、
・高温多湿を避ける(温度管理は重要です)

・印刷加工時のパウダー管理(パウダーはブロッキングを防ぐための紙面に散布する粉です
・ブロッキング・静電気防止用の使用
・ベタが広くなるデザイン、掛け合わせが重くなるデザインはなるべく避ける
・速乾性のあるUV印刷etc・・・
 
印刷物を管理する上で、印刷物に負荷の掛かる環境を排除することは非常に重要ですね!
加工構成に対する各工程での品質管理については弊社にお任せ下さい!
ご参考になりましたら幸いです。

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